TOKYO CANAL LINKS 2020Drawing Orchestra featuring Abdelkader Benchamma
- 出演
- アブデルカデール・ベンチャマ、鈴⽊ヒラク、⼤原⼤次郎、華雪、中⼭晃⼦、⻄野壮平、村⽥峰紀、やんツー、NAZE(スペシャルゲスト)
- 映像技術
- 岸本智也
- 音響
- 葛西敏彦
2021.3.12fri 19:30 – 21:00
寺田倉庫株式会社(東京都品川区 代表取締役社⻑︓寺田 航平)のアートプロジェクト TOKYO CANAL LINKS は、2021年3⽉12⽇(⾦)19:30 から、8名のアーティストによるドローイングセッションイベント「Drawing Orchestra featuring Abdelkader Benchamma」(ドローイング・オーケストラ・フィーチャリング・アブデルカデール・ベンチャマ)を開催いたします。 本イベントは、アーティスト鈴木ヒラクと、デザイナー大原大次郎の発案によるアートプログラム「ドローイング・オーケストラ」です。国際的なコンテンポラリードローイングのシーンを牽引するフランス人アーティスト、アブデルカデール・ベンチャマをゲストにお迎えし、⽇本とフランスをオンタイムで繋ぎます。参加アーティストは、アブデルカデール・ベンチャマ、鈴木ヒラク、大原大次郎、写真とドローイングの関係を問う⻄野壮平、パフォーマンスの村田峰紀、デジタルメディアを駆使するやんツー、書家の華雪、アライブペインターの中山晃子。異なる背景を持つ8名の「かき手」が集まり、それぞれが「かく」という⾏為により生み出す線は、映像と音によって、出会い、重なり、互いに引き出し合うことになります。さまざまな分断が顕在化している現代の世界で、地理的な距離や個人の主体を超え、線がつながることで生まれる共創、⽇本とフランスの国境を越えたリアルタイム・ドローイングセッションにご期待ください。イベントの詳細は以下をご確認ください。
ドローイング・オーケストラについて
アーティスト鈴木ヒラクと、デザイナー大原大次郎の発案によるドローイングセッションのプロジェクトで、初回は2020年2⽉2⽇に東京都現代美術館にて開催されました。ドローイング、タイポグラフィ、詩、写真、ダンス、パフォーマンス、グラフィティ、デジタルメディアといった、異なる背景を持つ 8名の「かき手」が集まり、線を「かく(描く/書く/掻く/⽋く/画く)」という⾏為を通して協働の空間を切り拓くこの鮮烈な試みは、ジャンルを超えた大きな反響を呼びました。今後も、より広い領域から新たな「かき手」を公演ごとに迎え、これまでに参加したメンバーも異なる組み合わせでセッションに登場する、流動的な集団=オーケストラとして、実験的な活動を継続していきます。TOKYO CANAL LINKSについて
2017年から展開するTOKYO CANAL LINKSは、運河によって“東京”の歴史や文化をつなげ国際的な“TOKYO“への架け橋となることを目指すアートプロジェクトです。羽田空港からの湾岸エリアの既存施設をアートによって再活用し、文化資源を観光資源に転換する取り組みを行っています。出演アーティスト
アブデルカデール・ベンチャマAbdelkader Benchamma
1975年マザメ生まれ。エコール・デ・ボザールを卒業、現在はモンペリエとパリを拠点に活動。ベンチャマは、ドローイングという唯一のメディウムで作品を制作している。彼はドローイングのプロセスにおいて様々な方法論を採用しており、ある時は彫刻家のような極めて緻密な筆致で一枚の紙の上を移動し、またある時は空間に対応した過剰なほどのジェスチャーで壁全体に広がる。物質としての線は有機的に成長し、やがてフレームから抜け出す。文学、哲学、宇宙物理学、秘教的な考察からインスピレーションを受けた彼の作品は、現実との関係を問う視覚的なシナリオを生み出し、見えないものの境界線を探求する。主な展覧会に第54回ヴェネチアビエンナーレ(2011)、シャルジャ・ビエンナーレ(2017)など多数の国際展および、ニューヨークのThe Drawing Center(2015)での個展など。2015年、Drawing Nowプライズを受賞し、Le Meuriceプライズにノミネートされた。鈴木ヒラクHiraku Suzuki
1978年生まれ。アーティスト。ドローイングと⾔語の関係性を主題に、平⾯・彫刻・映像・インスタレーション・パフォーマンスなどの制作活動を⾏う。環境に潜在する線的事象の発掘⾏為を通して、現代の時空間におけるドローイングの拡張性を探求している。2011-2012年アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成によりアメリカに、2012-2013年公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成によりドイツに滞在。これまでに⾦沢21世紀美術館 (⽯川、2009年)、森美術館 (東京、2010年)、ヴロツワフ建築美術館(ポーランド、2015年)、銀川現代美術館 (中国、2016年)、MOCO Panacée (フランス、2019年)、東京都現代美術館 (東京、2019-2020年)など国内外の美術館で多数の展覧会に参加。2016年よりドローイング研究のためのプラットフォーム『Drawing Tube』を主宰。音楽家や詩人など異分野とのコレボレーションや、大規模なパブリックアートも数多く手がける。主な作品集に『GENGA』(2010年)、『SILVERMARKER―Drawing as Excavating』(2020年)などがある。Photo : Ooki Jingu
中山晃子Akiko Nakayama
画家。液体から固体までさまざまな材料を相互に反応させて絵を描く「Alive Painting」というパフォーマンスを行う。科学的、物理的な法則に基づくあらゆる現象や、現れる色彩を、生物や関係性のメタファーとして作品の中に生き生きと描く。ソロでは音を「透明な絵の具」として扱い、絵を描くことによって空間や感情に触れる。近年では TEDxHaneda、DLECTRICITY ART FESTIVAL 2017 (US Detroit) 、New Ars Electronica opening performance 2019(オーストリア リンツ)、Biennale Nemo 2018(フランス パリ)、MUTEK モントリオール等 にも出演。西野壮平Sohei Nishino
1982年、兵庫生まれ。歩くこと、旅を通して得た個人的体験をもとに作品を制作している。2013年日本写真協会新人賞、Foam Talents Call 2013、2016年さがみはら写真新人奨励賞。2018年MAST Foundation Photography Grant受賞。主な展示にDAEGU PHOTO ビエンナーレ(2010年・大邱、韓国)、日本の新進作家展vol.10(2012年・東京都写真美術館)、フェスティバル Images Vevey (2012年・ヴェヴェイ、スイス)、Of Walking グループ展(2013年・Museum of Contemporary Photography, シカゴ)、「New Work: Sohei Nishino Exhibition」 個展(2016年・サンフランシスコ近代美術館、アメリカ)等がある。村田峰紀Mineki Murata
1979年群馬県生まれ前橋市在住。2005年多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業。原初的な行為で ” かく ” ことの語源にある4つの要素を 意識=書く、結果=描く、行為=掻く、潜在=欠く、と捉えてドローイング制作やパフォーマンスをおこなっている。Ongoing Collective、身体の人たちに在籍し活動。主な展示とパフーマンスに、2019年「International Performance Art Biennale in Vancouver」open space (カナダ)、「borderman」Art Center Ongoing (東京)、2018年「vision inside」rin art association (群馬)、2017年「アブラカダブラ絵画展」市原湖畔美術館 (千葉)、2016年「Think Tank Lab Triennale,TWO STICKS」ヴロツワフ建築美術館 (ポーランド)、「間人」首くくり栲象 × 村田峰紀 × 山川冬樹 前橋市芸術文化れんが蔵 (群馬)、2015年「VOCA 展 2015」上野の森美術館 (東京)、2013年「カゼイロノハナ」アーツ前橋 (群馬)、2010年「あいちトリエンナーレ2010 都市の祝祭」長者町会場 (愛知)など。Photo : Hayato Wakabayashi
やんツーyang02
1984年生まれ。2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。デジタル・メディアを基盤に公共圏における表現にインスパイアされた作品を多く制作する。行為の主体を自律型装置や外的要因に委ねることで人間の身体性を焙り出し、表現の主体性を問う。文化庁メディア芸術祭アート部門にて「SENSELESS DRAWING BOT」が第15回で新人賞、「Avatars」が第21回で優秀賞を受賞。近年参加した主な展覧会に,「第20回DOMANI・明日展」(国立新美術館,東京,2018),「呼吸する地図たち」(山口情報芸術センター[YCAM],2018),「東京ビエンナーレ2020 プレイベント」(2019)がある.第21回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞受賞(2018年)。Photo : Daisuke Omori